現物支給給与について

こんにちは!
税理士の村井です。

今回のテーマは「現物支給給与」についてです。
内容はわからなくても言葉だけで何となくわかる方もいらっしゃるかもしれません。具体的な例も含めて説明いたします。

そもそも現物支給とは何か?
会社が金銭以外の物品などで従業員に支払うことです。
原則として、現物支給されたものを金銭に評価した額が社員等の給与所得収入金額とされます。

ただ労働基準法では、原則として給与は必ず通貨で支払われるべきと定められており、現物支給は禁止されています。しかし、労働組合のある企業において労使協定を締結するなど、例外が認められるケースも少なくありません。

では、どのようなものが現物支給の対象となるのでしょうか?
(1) 物品その他の資産を無償又は低い価額により譲渡したことによる経済的利益
(2) 土地、家屋、金銭その他の資産を無償又は低い対価により貸し付けたことによる経済    的利益
(3) 福利厚生施設の利用など(2)以外の用役を無償又は低い対価により提供したことによる     経済的利益
(4)個人的債務を免除又は負担したことによる経済的利益

つまり、会社から食事の支給を受けたり、安い賃料で社宅を借りたりなどさまざまな形でモノや権利その他経済的利益を受けたりしている場合は税務上、「現物給与」として課税の対象となる場合があります。

現物支給を受けたもののでも非課税の現物支給のものがあります。
・仕事に必要な制服(スーツは×)
・食事の支給(従業員が食事価額の1/2以上を負担し、負担額が月額3,500円以下)
・永年勤続者表彰記念品
・結婚等の祝い金品    
など

私が現物給与として、課税の対象となるかどうかでよくご質問を受けるものとして、通勤時の交通費があります。
通勤時の交通費は、一定の範囲内であれば所得税が非課税になりますが、超えた部分については給与所得として課税されます。
また自転車や自動車を使っている場合、通勤する距離によって非課税限度額が定められています。

いかがだったでしょうか?
従業員に対して現金支給を増やすことは喜ばれますが、税負担が増えます。
一方で福利厚生費として計上できる福利厚生の充実(非課税の現物支給)は、従業員の税負担を増やすことなく、従業員のよりよい生活や労働環境の改善につながります。
企業として従業員の給与水準を上げることとともに、福利厚生の充実を考えることが、従業員・企業ともに幸せになる方法かもしれませんね。

2020年09月21日